ロードバイクの冬用サイクルウェアは意外と迷うものです。寒くなる冬にぴったりな防風サイクルジャージや防寒タイツ、シューズカバーやサイクルグローブなど、冬のサイクリングにおすすめな防寒保温でウィンドブレークな服装の選び方をご紹介します。

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1.自転車の防寒対策における基本

冷えてきた秋から極寒の真冬まで、冬ロードバイクに乗るときの服装で心がける防寒対策のポイントは次の3点です。

  1. 重ね着は最小限に!3層レイヤリングを考えろ!
  2. 汗の管理は超重要!
  3. 足・指先・耳など末端の防寒は最優先!

1-1 重ね着は最小限に!「3層レイヤリング」の考え方

mountainwarehouse.com
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冬のサイクルウェア選びの大きなポイントは、登山やスキーなどウィンタースポーツでは基本の「レイヤリング(重ね着)」という考え方です。冬ライドの服装における3層レイヤリングのイメージは次の通りです。

レイヤリングはインナーとなるベースレイヤー、長袖サイクルジャージなどのミドルレイヤー、ウィンドブレーカーなどのアウターレイヤーの3層で構成されます。

  1. 速乾性の高い高機能インナー(ベースレイヤー)で汗を吸い上げて蒸散させる
  2. 保温性・通気性の高い冬用サイクルジャージ(ミドルレイヤー)で熱を留める
  3. ウィンドブレーカー(アウターレイヤー)で冷たい外気や雨を遮断する

分厚いアウター1枚より、重ね着によって作られる空気の層のほうが保温性も高く、着脱もしやすいので体温調節が簡単にできます。冬といえども自転車に乗っているときはかなり体温も高まり汗もかくので、普段とは異なる防寒対策が必要になります。

1-2 汗の管理は超重要!

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冬用サイクルウェアの防寒対策で一番重要なポイントは汗冷えです。単純な外気による寒さよりも、汗冷えによる体温低下のほうがキツく感じます。また、冬のサイクリングでは走行前・走行中・走行後で体温が大きく変化するため、状況に応じた服装をすることが大切です。

例えば、走行中暑くなって汗をかきそうになったら、前開きのジッパーを下げて一時的に冷たい風を身体に入れることで、体温の上昇と発汗を抑えることができます。逆に、ヒルクライム後のタウンヒルや休憩時は特に体温が下がりやすいため、多少暑くてもネックウォーマーやウィンドブレーカーなどのアウターシェルを着込むことで、汗冷えと体温低下を防ぐことができます。

冬は速乾性の高いサイクルウェアを選び、細かい体温調節をしながら汗を処理して、通気と体温をコントロールしながら走ることがポイントです。

1-3 末端の防寒は最優先!

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自転車はつま先や指先がやられると本当に辛いです。

冷え性の人はよく理解できるかもしれませんが、寒さは足先・指先・耳など心臓から離れている身体の末端で強く感じます。特に自転車の場合は、冷たい風をモロにうける顔と身体の前面も防護する必要があります。

足や指も見た目以上に汗をかくので、防寒の靴下や冬用グローブをしていたとしても、通気性が悪かったり乾くのが遅かったりするとすぐに汗冷えを起こし、耐え難い冷えを感じます。

特に、ロードバイクにおける末端の冷えは、操作性の低下により事故やケガに繋がる可能性もあるので最優先で考えたい防寒部分です。

→5度〜0度対応!おすすめの冬用サイクルウェアまとめ
→10度対応!おすすめの冬用サイクルウェアまとめ

2.冬用サイクルウェアの4つの選び方

冬用のサイクルジャージやインナーを購入する上で、以下の4つが選ぶポイントになります。

  • 防風性
  • 吸汗速乾性
  • 通気性・透湿性
  • 伸縮性(ストレッチ・操作性)

防風性アウターレイヤーやミドルレイヤーに求められます。冬用のサイクルウェアは、前面が防風仕様で背面が通気性の良いベンチレーションになっているものが多いです。撥水や防水性能があるものであれば尚よしでしょう。

吸汗速乾性が求められるベースレイヤーは、モンベルのジオラインやファイントラックのスキンメッシュ、クラフトやパールイズミのアウトドア系ブランドの高機能インナーなど、高機能ポリエステル素材や各社独自の速乾繊維で編まれた速乾インナーがおすすめです。

また、サイクルパンツは、3Dパッドが入っているか?伸縮性がどのくらいあるか?なども確かめたいところです。

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3.冬ロードバイクの基本スタイル

乗る距離や気象状況、個々の基礎代謝の違いによって最適な防寒アイテムは変わりますが、10度・5度・0度を基準に寒さ体感は大きく変わるといわれています。

以下が気温別の基本的な防寒装備になります。

10度以上

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冬の外気10度は体感の寒さとして、実はそこまで厳しく感じません。日中のライドなら重装備は不要で、長袖のベースレイヤーを基本に、ウィンドブレーカーやアームウォーマーなどで体温調節するだけで十分だと思います。

  • ウィンドブレーカー
  • 半袖サイクルジャージ(夏用)orジレ・ベスト
  • 速乾インナーor速乾コンプレッションウェア
  • 冬用タイツorレーパン&レッグウォーマー
  • 冬用グローブ
  • アームウォーマー

5度

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ここからが基本的な防寒対策になります。外気5度を下回ると末端に冷えを感じやすくなり、東北以南の人々にとっては相当寒く感じます。短距離ならネックウォーマーやシューズカバーを装備できれば快適にライドできます。

  • ウィンドブレーカー
  • 冬用サイクルジャージ(ウィンタージャケット)
  • 冬用サイクルパンツ(防風タイツ)
  • 速乾インナー冬用(コンプレッションウェア)
  • イヤーウォーマー
  • 防風グローブ
  • ネックウォーマー
  • シューズカバー

0度

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0度以下は入念な準備で覚悟をもたないと後悔するくらい寒いです。関東以南で0度を下回るということは稀なので、基本的な防寒対策でカバーができます。しかし、氷点下を下回る東北・甲信越の極寒地帯や特に寒がりな人は以下の防寒アイテムがあると安心です。

  • ヘッドウォーマー
  • 冬用ソックス
  • 防風ビブタイツ
  • フェイスマスク(目出し帽)
  • カイロ・電熱線などの発熱アイテム

4.やってはいけない!NGな自転車の防寒対策

heattech

冬用サイクルウェアを選ぶ際、間違いやすい防寒対策をご紹介します。

ヒートテックなどの発熱インナー

登山の世界では常識ですが、一般的に温かいといわれるユニクロのヒートテックやミズノブレスサーモなどの「発熱インナー」は冬の激しい運動には不適切といわれています。

理由は、発熱性に優れるレーヨンやアクリルなどの繊維が速乾性に劣るため、大量にかいた汗で濡れたインナーが乾かず汗冷えの原因になります。ただし、高い保温性と軽量性をもつユニクロのヒートテックは、走行後の着替えとしては最適です。

綿100%のコットンインナー

綿100%のロングTシャツも冬の自転車防寒対策としてはあまりおすすめできません。綿の種類にもよりますが、綿は吸汗性が高くよく汗を吸ってくれる分、高機能な化学繊維に比べると速乾性で大きく劣ります。

水分を蓄えてなかなか乾かないコットンインナーより、高機能なポリエステルで作られた速乾インナーや吸湿速乾性が高いメリノウールインナーがおすすめです。

分厚いアウターレイヤー1枚だけ

ここも温かそうなダウンやウールコートを選びたいところですが、体温上昇による大量発汗が起りやすく、冷たい風で汗冷えしてしまいます。

また身体にフィットしていないと、空気抵抗が増えて疲労が増大し自転車操作性の障害になるほか、かさばるアウターは荷物になり細かい体温管理や汗のマネジメントに不向きです。

アウターレイヤーには透湿性と防風性を兼ね備えたゴアテックス素材のものや、ミドルレイヤーにはフリース素材の裏起毛になっているものがおすすめです。

冬用サイクルウェア防寒対策のまとめ

以上が、冬のロードバイクのライドを快適にする防寒対策になります。まとめると、重ね着は最小限にしたレイヤリング、末端の防寒、汗の管理の3点を抑えたギア選びと組み合わせが大切です。

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